土曜日からスタートしている「ボーイズ展」。駆けつけたかったのですが、先日から腰の調子が悪くなり…動けなくはないしトレーニングもしているのですが、不用意な動きをすると痛いので電車移動は危険と判断して様子をみることにしました。腰痛はもう持病…という話はまた他でするとして、さっそくギャラリーへ足を運んでいただいているみなさま、ありがとうございます!

作品の制作風景とともに、どんな想いをこめた作品かを解説したいと思います。

作品タイトル「残想-zansou-」

ボーイズ展に参加するにあたってなので、男の子を描くのは当たり前なのですが、ただ「カワイイ」「かっこいい」見た目だけではなく、なにか想いを込めようと思っていました。
「私」にとっての男の子、ではなく、これは「あなた」の物語。

「残想」は造語です。そんな言葉は辞書にありません。でもその字のごとく「想いが残る」という意味です。
「残した想い」だったり
「残ってしまった想い」だったり
「残したい想い」だったり
その人によってさまざまに意味が変わります。私は日本語の、言い回しによって変わることがとても好きです。

ちょうど作品を描いていたのはお盆。帰省から戻ってお盆の数日間で一気に描きました。夏の後半になると、もの悲しいシーンも多いでしょう。たとえば… 想いを残して世を去った男の子。その男の子に想いを残してしまった誰か。なんてシチュエーションも考えられますね。
または、想いを残したまま別れたふたりが、夏の終わりに再会したシーンなんて見方もできます。

美しい思い出だったり、「今」まさに思い出になってしまうところだったり、悲しみ、切なさ、情熱。あなたの眼にはどう映るでしょうか。

花を添えるなら、彼岸花が一番良いかなと思いました。

彼岸花全体の花言葉は「情熱」「悲しき思い出」「あきらめ」「独立」など

だそうです。ピッタリだと思いました。ネガティブなイメージでもありますが、やはり、誰かや何かに向ける熱い想いの連想ができるのではないでしょうか。

文字を描くクリエイターの方は、ご覧になって小噺が浮かんだらぜひ共有してくださいませ!読みたい…(笑

制作風景もご覧ください


今回は、ずっと使いたくて取り寄せておいて眠っていたグレー色のジェッソを使いました。そう、久しぶりにアクリルで描きたく、小さめのキャンバスを用意していたのです。キャンバスに下書きをしていたのですが、白のジェッソと違って完全に消えたので’(笑)もうこれは脳内にあるままに色をのせていこう、と決めました。


グレーのジェッソにのせるなら白。白のアクリルで肌を塗っていきました。どうしてもムラが出るので…塗り重ねてなんとかフラットな白肌になったと思います。


肌の影はいつもの(?)アクリリックカラーのピンクをベースに、少し黒を重ねてみたり…試行錯誤。黒髪は決めていたのですが、グレーのジェッソとのなじみが良かったと思っています。


細かな部分をいれていく…この時点では顔が気に入らずに悩みました…


なんやかんやと試行錯誤…うまく説明できませんが、色を重ねて形を整えたり…アクリルはこれができるから楽しい、ともいえます。


黒色で彼岸花を一発描き…緊張しましたがこの作業はまた楽しい。ただ、黒だけだとどうしても喪に服すような印象が強いなと、ここでも悩みました。そこで決めたのが、金色での仕上げ。


柔らかい仕上がりになりました。怖くないし、もしかしたら「自分の人生史上に永遠に残る恋」を振り返るような…そんな気持ちで仕上げましたよ。

▼bojiさんに行けない!という方には自宅撮影の動画でご紹介!

「ボーイズ展」@Boji hair+gallery(2f)

【期間】2023年8月26日(土)~9月3日(日)
【場所】Boji hair+gallery

〒150-0011 東京都渋谷区 東2丁目18−6松岡ビル201