ポケベル11014

ポケベル11014

【11014】
ポケベルをテーマに、男子高生二人で描きました。ほのかにBLテイストかもしれない。「11014」は、「会いたい」の暗号メッセージなのでした。喧嘩した友達同士だったり、例えば部活が違う親友ふたりの待ち合わせのサインだったりするかもしれない。お好きに解釈してくださいませ。

今朝、「ポケベルが2019年9月末サービス終了」のニュースが流れた。

でもきっとあれね、若い世代の皆さんは存在の認知もなかっただろうからポカーンだったに違いない。私はポケベル全盛期に青春を駆け抜けた世代です。

高校生:ポケベル
短大生:PHS
社会人:携帯電話(ドコモとかJ-PHONEとか)
結婚:携帯電話(ドコモ。画面がカラーになる)

こんなかんじ。
ポケベルはそれだけじゃ通信できなかったから、授業が終わってから学校の事務所前にある公衆電話に列をつくり、そこから10円で通話してメッセージを送信していた。そしてなんと、ポケベルがなくても相手のポケベルにプッシュホンの番号だけでメッセージを送信することができたので、当時、クラスの中でもちょっと大人めな(今でいうリア充のギャル)子はもう番号が頭にはいっていたので、本体そのものよりもテレホンカードが必需品というかんじでした。
私はいわゆる地元のお嬢様学校(ふっ…)に通うJKでしたが、だいたい、ポケベルを持っていることがステータスだった気がする。

青春を語らせてください。

高校生だったころ、初めて彼氏ができた私。女子校だったので他校の男子校のひとつ年上の彼氏でした。ポケベルをお揃いで買って、ほぼ毎日のように放課後待ち合わせをしてデートしてたもんです(地下鉄の駅が共通だったので大きな公園で過ごしてた)。3年ほどお付き合いしました。そのあとすぐ夫と出会い、まぁいろいろあり、こちらからお別れしたいというタイミングでもポケベルで切り出しました。

夜中にね、確か「おわかれしよう」とか送ったのかなぁ。翌日かなんかに家電で話したり会って話したり。別れてからも友達としてしばらく会ったりはしてたんですけどね。短大に車で迎えにきてくれたりして。今思えば私が破天荒すぎたかもしれない。若かった。でも初めてのことをすべてその彼にささげたよき思い出の中に、いつもポケベルがいました。ほんとに思い出しかない~~~!!!あ~いつかもうちょっとこのことを語りたいです。

話を戻しまして。
短大生まではメールもショートメールがメインだった気がするし、結婚して少ししてから画面がカラーになってすっごくびっくりした。今でも覚えてるなぁ。夫とまだ遠距離恋愛をしていたころ、私が東京に遊びに来てJ-PHONEでメールを見てるときに「もうすぐ画面カラーになるらしいよ」って夫に教えてもらって、「えー!?マジでー!?!?」てめっちゃ驚いた時のこと(笑)そこから20年くらいで今や、インターネットをメインで使うのはスマートフォンっていうのが普通ですもんね。私は仕事でPCを使うのでPCとスマホ半々なんですけども、職場の新人の方々は「パソコン触ったことない」「授業でしかつかったことない」なんて子もちらほらいて、ジェネレーションギャップがすごい。

そんなポケベル…終了しちゃうんだ

確か数年前なんかは、病院が認知症のおじいちゃんおばあちゃんにきちんとお薬を飲んでもらうためのアラームとして利用してたんじゃなかったかしら。病院から「お薬の時間ですよ」みたいなメッセージを送ってさ。そういうのもこれからはまた違う形でサービスをするんだろうか。私はすごくいい使い方だと思ったけれど。

ひとつの時代が終わるって感じがします。だってもう2019年を迎えるんだもんね。あっという間に2020年もやってくる。ポケベルっていう言葉ももう使うことがないのかもしれない。ああ、なんだか寂しいなぁ。

そんなわけで思い出をひとつ描く機会としてアンケートさせていただきました。ご協力ありがとうございました。

男子高生ふたりでポケベルってどのくらい普及していたかは実は謎。だいたい「彼氏彼女」のアイテムだったものだから。なのでBLテイストにはなってしまうのだった(笑)

ポケベルの暗号メッセージはたくさんあって、最初は本当にヒトコトずつしかできなかったけど、徐々に長文(といっても一文)が打てるようになって、楽しかった記憶。今なんてLINEで連絡できちゃうの、お手軽すぎて当時の私に教えたら本当にびっくりするだろうな。たった20年そこらでここまで変わっちゃうなんて、次の20年先にはテレパシーがサービスでできるようになるかもしれないなぁ。