作品名【ポケット】
日常の中にあいた非日常の穴。覗いてみると新しいなにかが見えてくるかもしれません。

今日は久しぶりに、職場の取引先に訪問しました。その時に営業(同期男性)と新人の女の子(営業)の会話を聞いていたらとても有意義な気持ちになったので、今日はその話を書こうと思います。

営業の仕事って、しゃべれてなんぼってとこありますよね。やはり営業なので、プレゼンができないとイカン。というわけで。そして、営業って「ホスト」と同じような役割なんですって。つまり、おもてなしをするという気概が必要だと。

あなたの住む街はどんな街ですか?

「あなたの最寄駅であるXX駅。どんなところに魅力があると思う?」

このような質問には、いろいろな答え方があると思います。

例えば

「XX線もXX線も通ってるから、アクセスしやすくて便利なんです」

「XXっていうお店があるんですけど、そこのごはんが美味しくて」

「老舗の銭湯があって、毎週通ってるんですよ~」

「高台の景色がよくて~」

こんなかんじでしょうか。営業(同期)が言うには、その答えを聞きながら、この人はどんなところを見るひとなのかを判断するのだそうです。

心理テストなど、特殊なことをしなくてもだいたい、何を望んでいる人なのかが見えてくる。ちょっと目からうろこな衝撃を受けました。

考えてみれば当たりまえのことなんですけど(笑)
おもてなし=相手の価値観をくみとること。それって営業だけじゃなくて、日常のコミュニケーションにも通じる話じゃないだろうか?

質問に対して彼女(新人)は、景色だったりお店の話だったりととりとめもなく話したところ、「一貫性がなくてだめ」なんていわれてました(笑)それじゃあ話を続けるのは難しいし、だめだと。私ならどうこたえるかなぁ

やっぱり、美味しいお店とかの話をするように思う。

着眼点がどこかっていうのは、重要ですね。例えばクリエイターなんてのは、タイムラインや出先で見たイラストに対して、「色」「線」「全体のイメージ」「加工」「ポーズ」などの、「自分が今気にして頑張っているところ」に目がいくから、わかりすいですよね。自分でもたまにハっとします。

自分の役割を知れば、生きやすいのかも?

例えばなにか新しいことをやるとしたら、自分でゼロからプランを考えて取り仕切るタイプがいる。それは営業の仕事に向いてるし、他者をうまく使えたりするといい。やるよ~!と手を挙げれば、人が集まってくれる。集まりやすいように、集まった人が仕事をしやすいようにベースをつくるのもそういう人の役割。

リーダーシップがあったり、つまり「おもてなし」をできる人がやるとうまくまわるのかもしれないですね。

そういう人のことを、彼は「バンドが組めない人」と言っていました。シンガーソングライターだと。自分で考えて自分で作って、自分で発表する、みたいなかんじでしょうか。
そこで考えると、私はそういう人のフォローをするのが向いていると思う。アイデアを出すところは手伝うかもしれないけど、立ち上げるのはそういう人。私は「バンドを組める人」で、必要なところに努めるのに適していると感じます。

私が働いている職場は私のようなタイプが集まっているから、ひとり、バンドを組めない人のところに集まって働く。必要な力をもった人が、を必要なところで発揮できるので、チームとしてはとてもバランスがいいと思いました。

振り返ってみれば、私はいつもそういう役割。自分で指揮をとってやることはかなりしんどいです。「出世」とか「リーダーになりたい」という想いは一ミリもない。「バンドが組めない人」は、おそらくリーダーに向いているのだろうなぁ。

夫はというと、リーダーにもなれるし(今まさにそういうことをしている)、フォローにも入れるので、マルチなタイプもいると思います。私の見立てでは、バンドを組めない人も組める人も、ピッタリはまる居場所が見つかればすごく楽に生きられると思う。マルチなタイプは全部全部背負い込んでしますので、力を出すところと出さないところを判断してコントロールしないといけないだろうなと思う(ので夫のことは心配している)。

自分がチームや組織、家族の中でどういう役割なのか、何ができるのかって考えると、選ぶべき未来が見えてくる、かもしれませんね。